この「スクープ」を公開以来,何人かの方に「私も持ってます」とメールを頂きました。情報の提供に感謝するとともに,「同志」の存在を嬉しく思いました。メール下さったみなさんありがとうございます。 まずこの盤ですが,英デッカのLPのうち,レーベル円周から約1cm内側に入ったところに溝のある,いわゆる「内溝盤」の前にあった,「外溝盤」と呼ばれるものです。このタイプは,モノラル時代後期から,ステレオ時代のごく初期まで存在します。ところがこの外溝盤,モノラルのLXT,米国のCSなどには珍しくないのに,SXL番号の盤にはほとんど見つかっていませんでした。海外のLPについての本にもほとんど書かれていません。ですからこれが「スクープ」なわけです。 ところがいろいろな方からメールを頂き,現在では次のタイトルに外溝盤が存在することが確認できました。 SXL2024か25 ケンプのショパン SXL2031 ショルティ・フラグスタートのヴァルキューレ第3幕の1枚 SXL2087-90 クライバーのフィガロのうち1枚(不明) SXL2087/90 クライバーのフィガロのうち2枚 SXL2129 テバルディのトロヴァトーレ(2129-31)のうちの1枚 特に,飛び抜けて番号の遅い「トロヴァトーレ」の存在は興味深いです。音質の違いがどれほどあるのかわかりませんが,より早いレーベルとなると欲しくなるのはLPファンの性でしょうか。引き続き情報お待ちしています。 追記:鈴木さんより次のLPにも外溝盤があったという情報を頂きました。 SXL2119 クリプスのドン・ジョヴァンニ (2117-20) のうちの1枚 ありがとうございました。(99/12/19) 下の写真は,鈴木忠彦さんが提供してくださった,『フィガロ』の貴重なレーベル写真です。LP好きにとっては宝石のような盤ですね。 |